企業防災は、近年重視されている対策のひとつです。多くの企業が防災に関心を持ち、自社の対策を進めているケースがよく見られるようになりましたが、まだまだ対策が不十分な場合が少なくありません。
また、「自社は防災を徹底している」という企業であっても、いざチェックしてみると対策漏れが発覚することがあります。
そこで、今回は企業が防災するにあたり、「おさえるべきポイント」を解説します。自社の防災対策を照らし合わせながら、参考にしてみてください。
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防災チェックリストで社内の安全を確保!
シンプルかつ的確に企業の防災を実施するためには、「防災チェックリスト」の活用がおすすめです。
リスト化されたチェックポイントを見ていくと、自社の現状とすぐに照らし合わせることができ、早急に実施すべき改善策などが明確になります。
そのため企業が防災を検討するのであれば、防災チェックリストを活用しながら、準備を進めていくことが大切です。
企業向け防災チェックリスト
ここからは、企業向けの防災チェックリストを公開します。
現時点の防災状況と、下記の防災チェックリストを比較しながら、「対策漏れ」を発見していきましょう。
防災担当者を設定しているか
企業に防災担当者を設定していますか?
企業の防災対策は、社員が個々で行うものではありません。担当者を配置し、企業に合わせた防災対策を講じていく必要があります。
防災担当者は、主に社内の防災の取り組みを公開したり、社内での防災関連の情報共有、災害時の対応を行います。
通常業務との割合を見ながら、適した担当者を選定してください。
災害時の情報収集方法は決まっているか
災害が発生した場合、どのように情報収集を行うか決定していますか?
災害が発生したら、被災地域を特定したり、地域の被災状況を確認するなど、情報収集が必要不可欠です。また、地震や火災、洪水などの災害が発生した場合、停電してしまう可能性があるため、情報収集手段も限られています。
どのような方法でどんな情報を収集すべきかを明確にしておかないと、現場の混乱を招く可能性があるので注意してください。
想定される被害を把握しているか
万が一災害が発生したら、どれくらいの被害が想定されるかを把握していますか?
どれくらいの規模の地震で、どの程度の被害が想定されるかを明確にしておくことで、業務再開を円滑にしたり、現時点の防災対策の課題が見えてきます。
地震、台風、洪水、火災などあらゆる災害で、想定される被害をシミュレーションしておきましょう。
防災関連の設備や備蓄は整っているか
社内の防災関連の設備や備蓄は整っていますか?
万が一、帰宅困難となってしまった場合、社員人数分の食料や水が必要です。また、停電になってしまった場合に備えて、懐中電灯やラジオなど、備品を揃えておかなければなりません。
また、防災設備が設置されているか、定期的な点検が行われているか、なども明確にしておきましょう。
災害発生時の従業員の帰宅方法が明確であるか
災害が発生したら、どのように従業員を帰宅させるか決まっていますか?
災害の規模や内容にもよりますが、普段とは異なる帰宅ルートになったり、公共交通機関がストップして帰宅が難しくなる可能性が考えられます。
そのため、あらかじめ「従業員の帰宅方法」を明確にしておくことが大切です。
定期的に備蓄品の確認・補充などを行っているか
定期的に社内の備蓄品の確認や補充を行っていますか?
食料品であれば「賞味期限」をチェックし、必要に応じて廃棄や補充などが必要です。また食料品のほか、防災グッズも使用期限を確認しなければなりません。中には、経年劣化などにより故障して使えないものもある可能性が考えられるため、定期的に確認・補充を忘れないようにしましょう。
食料品のほか医薬品も備蓄されているか
食料品だけではなく「医薬品」も備蓄されていますか?
災害が発生したとき、社員がけがをする可能性があります。応急手当ができるような医薬品を備蓄しておくと安心です。
また、災害のストレスによって体調不良を引き起こすといったリスクもありますので、頭痛薬なども常備しておくといいでしょう。
落下・転倒防止を実施しているか
落下・転倒防止は十分に実施できていますか?
災害時は、オフィス家具や小物などなどが落下・転倒するリスクが高いです。社員のケガ防止としてだけではなく「避難経路を塞がないようにするため」に、落下や転倒防止を実施しましょう。
従業員が避難経路や避難方法の共有をできているか
授業員同士で、避難経路や避難方法を共有できていますか?
防災担当者だけが把握していても、いざ災害が発生したとき、社員が避難で困る可能性があります。混乱を招かずに、スムーズに避難するためにも、防災担当者がしっかりと「避難経路」「避難方法」を共有していきましょう。
まとめ
今回は、防災チェックリストを紹介しました。
自社の現状と照らし合わせて、対策漏れがあった部分があれば、さっそく改善していく必要があります。いつくるか分からない災害に備え、早めに対策を進めていきましょう。
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紙媒体・web媒体問わずに100を超えるメディアで執筆中の1児のシングルマザー。BtoB、BtoCいずれのジャンルも得意としているが、最近は海外不動産投資やクラウドファンディング系などへの関心も強め。ライターと同時にカメラマンとしても活動中。