8月30日から9月5日までの期間は「防災週間」です。防災週間では、防災に関する取り組みを実施するなど、防災意識向上のためにさまざまな活動をするのが一般的です。
とはいえ、いざ防災週間に活動しようと考えても、「なにから始めれば良いのか」「そもそも取り組みは必要なのか」など、さまざまな疑問が湧いてくることでしょう。
そこで今回は、防災週間の概要や期間中に取り組みたい活動、おすすめのイベントなどをご紹介します。企業や施設、教育現場の防災担当者で、防災週間の取り組みを考えている方はぜひ参考にしてください。
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防災週間とは
防災週間とは、冒頭でも触れたとおり、毎年8月30日から9月5日までの期間を指します。忘れがちな防災意識を高めるため、昭和58年に制定されました。中でも9月1日は「防災の日」と呼ばれ、地震や津波、火災などへの防災意識や対処法などを知る機会として重要です。
毎年防災週間になると、多くの企業や施設、学校などが防災関連の取り組みを行っています。防災対策をかねた楽しいアクティビティを実施したり、座学スタイルでより深い防災知識を身に付けたりするなど、多種多様な取り組みが行われています。
防災担当者の方は、防災週間が近づいたらぜひ積極的に防災関連の取り組みを検討してみてください。
防災週間で実施すべきこと
防災週間に取り組むべきことはたくさんあります。「防災週間でなにをしたらいいのかわからない」と悩む方は、以下で紹介する内容を参考にしてください。
防災への認識をあらためる
防災週間でまず実施すべきなのが「防災への意識をあらためること」です。防災週間が近づくと町の至るところで防災に関するポスターや張り紙などを見かけます。そのためこの期間中は一時的に防災への意識が高まります。とはいえ、防災に関する常識は変化するもの。自分の中にある防災への認識がつねに適切だとは限りません。
そのため防災週間をきっかけに、自分の認識をあらためたり、新たな防災情報に触れて認識を変化させたりする必要があるのです。防災で必要なのは、一人ひとりの認識や意識。適切な行動へとつなげられるよう、防災に関する正しい認識を広めることが重要です。
現時点の防災対策の見直しと改善
防災週間では、現時点の防災対策の見直しと改善を実施するようおすすめします。前項でも触れたとおり、防災の常識は頻繁に変化するものです。今ままでは当然と思われていた対策が、現在の常識と照らし合わせると「対策が足りない」となる場合があります。また新たな防災対策も生まれていますので、積極的に取り入れる必要があります。
大切なのは、現時点の防災対策を明確にし、問題点があれば改善に努めること。とくに、1年以上防災対策の見直しを行っていない場合は、早急に行動を起こす必要があります。
防災訓練
防災訓練は、防災週間の取り組みとして定番の活動です。学校や幼稚園、保育園などの教育現場では、年中行事として防災訓練を積極的に実施しています。しかし企業や店舗などでは、時間や予算の制約のためか、あまり積極的に行われていないようです。
消火器の使い方や、災害発生時の取引先への連絡シミュレーションなどは、防災訓練でなければ触れる機会はなかなかありません。
防災訓練をしっかり行っておけば、いざというときに役立つ「知識」「技術」が身に付き、災害時における企業や店舗の被害抑制につながります。教育現場だけではなく、企業や店舗、施設なども積極的に防災訓練を行いましょう。
防災に関する情報共有
防災週間では、防災に関する情報共有が積極的に行われます。「業務中に地震が発生したときの避難場所」「社内に備蓄してある食料品の詳細」「地域の被害想定情報」などは、防災週間を機に共有しておくべき情報です。
とくに防災訓練を実施する余裕がない会社ほど、情報共有の必要性は高くなります。災害発生時の業務の進め方や、業務再開までのマニュアル、関係者への連絡方法などはあらかじめ明確にしておき、社内や店舗内で共有しておきましょう。
防災週間におすすめのイベント
ここからは防災週間に関するおすすめのイベントを紹介します。どのようなイベントが防災週間に適しているのか、ぜひチェックしてください。
おうち防災運動会
おうち防災運動会は、IKUSAが実施している防災関連の取り組みです。特徴は、運動会スタイルで防災に関する知識を身に付けるアクティビティであること。子どもから大人までみんなで楽しめる内容となっており、防災週間の取り組みとしておすすめできます。
フルリモートで実施できることも、おうち防災運動会の特徴です。参加者同士、カメラやマイクを使ってコミュニケーションを交わし、チームの勝利を目指します。
おうち防災運動会の種目は、VTRを活用した「防災の間違い探し」や、身近なもので災害を乗り越えるための「借り物競争」など多彩です。楽しみながら防災の知識を身に着けられるうえ、新型コロナウイルスの感染対策もバッチリですので、防災週間のイベントとしてぜひご検討くださいおうち防災運動会の資料ダウンロードはこちらおうち防災運動会のお問い合わせはこちら
消火体験
消化体験は、火災が発生したときに役立つ重要な取り組みの一つです。消火器の存在を知っていても「一度も使ったことがない」という方は少なくありません。そもそも火災現場に遭遇する機会が少ないため、消火器を使ったことがないのは仕方のないことでしょう。
とはいえ、いざというときに消火器が使えなければ無意味です。消化体験を通じて、消化器の使い方や消火時の感覚などを確認しておきましょう。実際多くの企業や施設が、防災週間中に消火体験を実施しています。
火災は人為的な原因のほか、地震や台風などでも発生します。どのような原因であっても、あわてずに初期消火できるよう、社員全員で消火体験に取り組んでみてください。
地震体験
日本は世界有数の地震大国です。一定の間隔で大地震が発生していますので、いざというときに備えて「地震体験」に取り組んでおきましょう。地震の衝撃を体験しておけば、必要な防災準備や地震発生時の適切な行動をイメージでき、防災意識の向上が期待できます。
日本では、そう遠くない時期に南海トラフ大地震や首都直下型地震などの巨大地震が発生するといわれています。しかし事前に予測することは不可能です。地震体験に取り組んでおけば、突然やってくる大地震にも冷静に対応できます。
地震体験に取り組む際は、「移動型」に対応している専門機関に依頼しましょう。企業や店舗の敷地内まで専用の機械を運んでくれるので、地震体験を手軽に体験できます。
煙体験
煙体験は火災を想定した防災イベントです。体験施設の中には、火災発生を想定した「煙」が充満していて、視界が悪い中どうすれば安全に出口までたどり着けるか、消防士のアドバイスを受けながら体験できます。
「火災発生時は煙で視界が悪い」と頭ではわかっていても、いざ体験してみると想像以上に周囲が見えにくいことに驚くはずです。火災のおそろしさを再認識できる機会となることは間違いないでしょう。
なお、煙体験で使われる煙は、人体に害のない安全なものを使用していますので安心してください。
防災週間は「企業防災推進」のチャンス
企業が防災対策の一環として防災週間を活用することには、以下のようなメリットがあります。
社員の防災意識向上につながる
日常生活で防災について強く意識する機会はほとんどないでしょう。防災週間を活用し、防災情報の発信やイベントなどに取り組むことで、「災害は他人事ではない」と理解できます。そうすれば社員一人ひとりの防災意識は自然と向上します
社内の課題を発見できる
防災訓練を実施すると「避難がスムーズにできなかった」「消火器の扱いに慣れない社員がいた」など、改善すべきポイントが見えてくるはずです。
その課題は、いざ災害が発生したときに社員の命を奪う原因になるかもしれません。防災週間を活用して社内の課題を発見し、速やかに改善することが重要です。
まとめ
「せっかくの防災週間なのだから、なにかに取り組みたい」と考えていても、具体的になにをすればいいのかわからず悩んでいる担当者は多いことでしょう。
今回ご紹介したように、防災週間における取り組みはさまざまです。現時点の課題と照らし合わせながら、各社に適した防災の取り組みを探してみてはいかがでしょうか。
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1993年生まれ。栃木県在住。一児のシングルマザーライター。Web媒体・紙媒体にて、ジャンルを問わず多くのメディアで執筆。BtoB向け記事のほか、ママ目線でのコラム執筆も手掛ける。専門家や起業家などへの年間インタビュー数200人を目標に、パワフルに活動中。