最近、日本の各地でさまざまな災害が頻発しています。地震・台風・洪水・津波など、どれも他人事ではなくなってきました。いつなんどき、どのような災害が自分の身に降りかかるかわかりません。
突然起きる災害に対して冷静かつ迅速に対応するには、日頃から防災への意識を高めるとともに、家族で防災について話し合いながら、防災の準備を整えておくことが大切です。
今回は家族で防災への備えをしておくべき理由と具体的な備え方を中心に解説します。お問い合わせする
日頃から家族で防災について話しあおう
災害発生時に家族全員が一緒とはかぎりません。したがって日頃から家族で防災についてよく話し合い、実際に災害が起きたときにどう行動するかを考えておくことが肝心です。
また防災用の備蓄についても、「どこに、なにが、どれだけあるのか」を家族全員で共有しておきましょう。いざというときに、誰がその備蓄を持ち出せるかわからないからです。大人だけでなく子どもに対しても、備蓄について根気強く説明してあげてください。
家族でできる「防災への備え」とは?
「災害に対する備え」とひと口にいっても、必要な食料や日用品の備蓄、家族内での防災に関する情報共有、家の補強や片づけなどさまざまです。具体的にどんな備えをしておけばいいのか、一つずつ見ていきましょう。
情報共有を欠かさない
家庭で実践できる備えでとくに重要なのが、家族内での情報共有です。
家から最も近い避難場所と避難経路はつねに全員が確認しておきましょう。避難場所を決めておけば、仮に家族全員の居場所が違うときでも出会えます。学校や会社からの避難経路も必ず確認してください。
避難時に持ち出せる防災リュックなどを用意したら、定期的に中身と場所を家族全員で確認することも重要です。
非常食と水は、最低限3日分は用意してください。水は1人あたり1日3リットル必要です。非常食は、1人につきレトルトのご飯やカレーを6食分、板チョコ3枚、乾パン2缶、缶詰3缶程度は確保しておきましょう。
非常食と水は、普段から少し多めに買い置きしておき、順次消費しながら一定の保存食を確保する「ローリングストック法」で管理するのがおすすめです。
避難経路を確保する
防災における基本中の基本が避難経路の確保です。家から避難所までの経路はわかっていても、室内にモノが散らかっていると、避難しようと思っても逃げられなかったり、モノにつまずいて転んでしまったりするおそれがあります。無用なケガを防ぎ安全に家から出るためにも、普段からしっかり片づけておくことが大切です。
家中を綺麗にするのが難しい場合は、せめて普段いる場所から家の出口までの動線に沿って歩ける道くらいは空けておきましょう。出口のそばにゴミや段ボールなどが置いてあると、いざというときに邪魔になり避難が遅れることもあります。日頃から出入り口周辺だけでもこまめに片づけておくのがポイントです。
家具が固定できているか確認する
たとえば地震が起こると、大型のモノが倒れてきてケガをするおそれがあります。とくに注意すべきは食器棚やタンス、本棚などの重い家具類です。下敷きになって動けなくなると、火災に巻き込まれてしまう可能性があり、非常に危険です。事実、倒れてきた家具の下敷きになったために、身動きができず亡くなってしまったケースも起きています。
家具類によるケガや逃げ遅れを防ぐためには、確実に固定することが重要です。壁にL型金具でネジ止めするのがおすすめです。難しい場合は、突っ張り棒とストッパー、または突っ張り棒と粘着マットを組み合わせると、固定効果が高くなります。
家族の電話番号を書いたメモを持ち歩く
災害が起こったときに携帯電話の充電が切れていたり電波が入らなかったりすると、やむをえず公衆電話を使うことになります。
しかし、いざ家族に連絡しようと受話器を手にしても、肝心の電話番号を覚えていなければどうにもなりません。家族全員の電話番号を覚えておくのは大変ですし、パニックで思い出せないこともあるでしょう。
そこでおすすめなのが、携帯やPCなどにデータを保存するだけでなく、全員の電話番号を書いたメモを、家族全員が持ち歩くことです。外出時に被災することもあるので、防災バッグだけでなく、普段使っている財布や定期入れなどにもメモを入れておきましょう。
正しい防災の知識を家族全員で身につける
防災における基本知識を身につけることも大切です。「正しい」と思った行動が実は間違っており、それが生死をわけるケースもありえるからです。
普段から防災に関するサイトや本などを見て、家族全員で防災の知識を共有するといいでしょう。最近では、小さな子にもわかりやすく書いてある防災サイトがあります。家族で一緒に楽しみながら学んではいかがでしょうか。
国土交通省のハザードマップや、お住まいの市区町村のホームページで、避難場所などの防災情報をチェックするのもお忘れなく。
防災に関する知識を楽しく身につけることも効果的!
防災に関する知識は自学自習が可能です。しかし仕事や家事、学業に追われていると、なかなか防災に関する勉強をする気になりませんよね。そんなときは、家族で楽しみながら学べる防災イベントやアクティビティが便利です。
IKUSAでは、家族で防災に関する知識を楽しく身につけられるアクティビティを数多く実施しています。その一部をご紹介します。
防災ヒーロー入団試験
「防災ヒーロー入団試験」は、親子で防災関連のミッションをクリアしていきながら、防災の知識を学べるアクティビティです。「楽しい」にフォーカスし、防災に興味がない子どもも楽しめる仕掛けが満載です。各種目をクリアすれば防災メダルがもらえ、最後に防災ヒーロー入団証と交換してもらえます。
家族で一緒にクリアしていくというロールプレイングの要素もあり、家族で防災を考えるきっかけにもなります。体を使ったアクティビティが好きな方に適したアクティビティです。
防災ヒーロー入団試験の開催事例はこちら!
施設の滞在時間を伸ばせる防災イベント!?防災ヒーロー入団試験!
防災謎解き
「防災謎解き」は、防災に関するクイズを解きながらゴールを目指していくアクティビティです。
参加者は物語の主人公となり、決められた時間や空間で謎を解いていきます。災害発生直後を想定しながら、災害に関連した謎を解くことで、災害時になにをすればいいかがわかる仕組みです。
時間内に全ての謎を解き切るには、メンバー同士のコミュニケーションが必要不可欠なため、防災のみだけではなく、防災の際に大切なリーダーシップや役割分担の大切さも一緒に学ぶことができるアクティビティです。
オリジナルのストーリーやクイズ制作も可能です。オンラインでの参加もできるので、コロナ禍における防災アクティビティとしても活用してはいかがでしょうか。
防災間違い探しオンライン
「防災間違い探しオンライン」は、防災に関する間違い探しゲームです。オンライン上でできるので、ネット環境さえあれば自宅で簡単にできます。
防災間違い探しオンラインの大きな特徴は、防災を5つのフェーズに分類していること。参加者は各フェーズに応じたさまざまなシチュエーションをVTRで体験できます。
防災上の間違いをみんなで探し出すことで、防災知識を効率よく学ぶことができます。オンラインだからこそ体験できるチームビルディング型アクティビティです。
防災運動会
「防災運動会」は、防災との関わりがあるプログラムを中心とする運動会です。チームで競い合いながら、防災に関する知識を身につけていきます。
防災運動会では防災を「事前準備」「災害発生」「発生直後」「避難生活」「生活再建」と5つのフェーズに分類します。各フェーズに応じた競技を通じて、防災に関する知識や知恵を身につけ、自分の力で助かること、他人を助けることの大切さを学べる学習効果の高いイベントです。
防災運動会の開催事例はこちら!
穴吹エンタープライズ株式会社様に防災運動会をご利用いただきました!
防災運動会の資料ダウンロードはこちら防災運動会のお問い合わせはこちら
おうち防災運動会
IKUSAの防災運動会には、オンライン環境さえあれば自宅で楽しめる「おうち防災運動会」もあります。オンラインで実施するので、外出する必要がなく、人と交わることもありません。防災謎解きや防災間違い探しオンラインと同様に、コロナ禍でも参加しやすいアクティビティとしてご利用いただけます。
実施する種目も通常の防災運動会とは異なります。制限時間はWebシステムで管理され、参加者は決められた制限時間の中で、考え、動き、話し合ってチームで競争します。
「おうち」だからこそ気軽に家族で楽しめるのはもちろんのこと、家族一緒にわいわい楽しみながら防災知識を共有できるのが、おうち防災運動会の大きなメリットだといえるでしょう。
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オンラインで防災を学ぼう!西宮市「おうち防災運動会」開催レポート
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まとめ
災害が起こってから準備をしても手遅れです。災害が起こる前に家族で防災対策をとっているかいないかで、災害後の生活が大きく変わります。今まで述べてきたように、まずは家族で防災会議を開くことが大切です。
避難場所と避難経路の確認や、水と非常食の準備、家具の片づけや固定、連絡先の共有など、家族全員で防災知識を共有しましょう。防災知識を楽しく学べるアクティビティを積極的に活用するのもおすすめです。資料をダウンロードするお問い合わせする

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「やらないと」から「やってみたい」と思える防災へ。防災を楽しく学べるイベント「あそび防災プロジェクト」の発案者。防災運動会をはじめとした様々なサービスを考案。企業や自治体、商業施設での防災イベントの実施や、「世界防災フォーラム2019」「防災アイディアソン BOSAI Startups in Japan」へ登壇。「あそび防災プロジェクト」は2020年グッドデザイン賞を獲得した。