防災に関する知識は、子供から大人までどの世代も知っておかなければならないものです。とはいえ、専門の書籍に目を通したり、セミナーや勉強会に参加するのはちょっと面倒…と感じてしまう方が多いでしょう。
そんな方におすすめなのが「防災ゲーム」です。ゲームというと、子供向けのようなイメージがありますが、防災ゲームに関しては子供から大人まで夢中になれるような仕組みです。そのため、楽しみながら防災について学ぶことができます。
そこで、今回は大人も夢中になれて、楽しく学べる防災ゲームを紹介していきます。カードゲームやアプリなどさまざまな防災ゲームに触れていますので、友人同士や家族みんなで楽しみながら、防災について学ぶためにも、本ページの内容をチェックしていきましょう。
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- 目次 -
防災ゲームとは
そもそも防災ゲームとは一体どのようなものなのでしょうか。
まずは、防災ゲームの概要について解説します。
カードやスマホアプリで遊びながら防災について学べる
防災ゲームとは、カードやスマホアプリで遊びながら、防災について学べるものです。
一般的に、防災について学ぶというと、「勉強会やセミナーへの参加」「専門書籍を読む」「地域の防災訓練に参加する」などが挙げられるでしょう。
しかし、上記は「退屈」「つまらない」「飽きる」などの問題も多く、積極的に選ぶ方は少ないものです。
しかし、防災ゲームであれば、遊びながら自然と防災知識を取り入れられるため、「楽しんで学べる」という特徴があります。
最近は、防災意識の向上により、さまざまな防災ゲームが展開されています。自分の好みに合わせて、防災ゲームを選ぶとよいでしょう。
家庭や学校、職場で取り入れているケースが多い
防災ゲームは、家庭や学校、職場で取り入れているケースが多いです。
災害大国である日本に住んでいる以上、防災知識は必要不可欠です。家族を守るため、生徒を守るため、従業員を守るためなどとして、多くの場所で防災ゲームが取り入れられています。
実際、防災ゲームは「ゲーム」でありながら、学べる内容は実践的かつ幅広いです。例えば、備蓄に関する知識や避難方法に関する知識、シチュエーション別に選ぶべき行動など、ゲームを通して学ぶことができます。
ちなみに、最近はレクリエーションも兼ねた取り組みとして防災ゲームが行われることがあります。学校ではクラス替え後や進級後などに防災ゲームを取り入れることがあり、職場であればチームビルディングの一環として取り入れることがあります。
防災ゲームの魅力
防災ゲームにはどのような魅力があるのか、気になるのではないでしょうか。防災を楽しく学ぶ方法なら、他にもあるでしょう。例えば、実際に訓練に参加したり、催し物に出席したりなど、わざわざ防災ゲームを選ばなくても、楽しんで学ぶ方法はあります。
しかし、防災ゲームならではの魅力もあるので、あらかじめ把握しておきたいところです。
ここからは防災ゲームの魅力について、詳しく解説します。
楽しみながら学べるから退屈しない
防災ゲームの魅力として、まず挙げられるのが「退屈せずに防災について学べる」です。
防災について学ぶにあたり、単調な勉強会やセミナーは退屈してしまいます。また、書籍であれば、文章ばかりで飽きてしまうこともあるでしょう。
しかし、防災ゲームであれば、楽しみながら専門的な知識もしっかりと頭に入れることができます。実戦で役立つ防災知識も取り入れることができるため、ゲームだからと侮れません。
ゲームが好きな方であればもちろんのこと、ゲームに苦手意識を感じる方でも、分かりやすくシンプルなルールであるため、楽しくゲームを進めていくことができます。
防災について学びたいけれど、勉強は苦手…という場合は、防災ゲームを取り入れることをおすすめします。
イラストが多く防災について視覚的に覚えやすい
防災ゲームの多くはイラストが多いため、より防災について理解しやすいという魅力があります。
口頭での説明や文章での説明であっても、ある程度説明されている状況はイメージできます。しかし、イラストが豊富なほうが、視覚的に覚えやすいという魅力があるのです。
実際、言葉での説明がなくても、建物が揺れているシーンと、人が机の下に隠れているシーンがあれば、すぐに「地震が起きたら机の下に隠れなければならない」という行動を想像できるでしょう。
イラストの多い防災ゲームは、視覚と直感で理解できるので、ゲームをサクサク進めやすいでしょう。
子供から大人まで幅広く活用できる
子供から大人まで幅広く活用できるのが、防災ゲームの魅力です。
防災ゲームは、シンプルで分かりやすいルールであるため、遊び方についてはすぐに理解できます。また、子供でも使えるゲームではありますが、大人が実際に遊んでみても内容に子供っぽさを感じることはありません。
一般的に大人が楽しんでいるボードゲームやカードゲームなどのような感覚で、防災ゲームを進めていくことができます。
そもそも、防災ゲームの対象年齢は子供から大人まで幅広いものが多いため、必ずしも「子供が楽しむもの」というわけではありません。
職場で防災ゲームを楽しんだり、友人知人と集まった際のレクリエーション感覚で、防災ゲームを使うことができます。
大人が楽しめる防災ゲーム4選
大人が楽しめる防災ゲームには、どのようなものがあるのでしょうか。
定番の防災ゲームから、変わり種の防災ゲームまで幅広くご紹介します。
防災ダッグ
大人が楽しめる防災ゲームとして、定番であるのが「防災ダッグ」です。
防災ダッグは、カードゲームの容量でゲームを進めていきます。防災ダッグで使うカードの裏表には、災害のシチュエーションと、そのシチュエーションで適した行動が描かれていて、それぞれをセットで覚えるためのカードゲームです。
地震が起きたら机の下に避難するといった基本的な内容も多いので、一見子供向けのように見えます。しかし、雷が発生した場合の行動や、洪水が発生したときの行動など、一般的にはあまり知られていない行動についても描かれています。
また、災害のほか、「ハチの被害」「ひったくり」など、動物による被害や犯罪に関する内容にも触れていて、大人でも知っておくべき内容は多いです。
なお、防災ダッグの遊び方は、表の面の災害シチュエーションを見せて、「このときはどのような行動をするか」といったクイズ形式で進めていきます。そして、カードを裏返すだけで相手に回答を見せることができます。
なまずの学校
防災ダッグと比べると、より悩みやすいシチュエーションが出てくるのが「なまずの学校」です。
なまずの学校は、防災ダッグ同様にカードがメインの防災ゲームであり、シチュエーションに対して手持ちのカードから適切な行動を選んでいくというシンプルなルールです。
しかし、質問内容が意外にも悩みやすいポイントといえます。例えば、「けが人がいたらどう対処するのか」「自分にだけ食料があって、周りの人に食料がないときはどうするか」など、ふと考えこんでしまうような質問が多いです。
質問に対して、適切なカードを選べれば、専用通過「ナマーズ」がもらえます。最終的にはナマーズが最も多かった方が勝ちです。
このつぎなにがおきるかな
防災ゲームとしてよく知られているゲームであるのが「このつぎなにがおきるかな」です。
このつぎなにがおきるかなというゲームは、文字通りシチュエーションに対して、その後何が起きるかを想像していくゲームです。
具体的なゲームの進行方法は、1枚1枚のカードに短文が書かれているため、2枚を組み合わせて一つの文章を作り上げます。イメージとしては「かるた」のような感覚です。
また、このつぎなにがおきるかなには、「津波」「土砂災害」「水害」など複数のシリーズがあるため、地域の特性に合わせて、被害が発生しそうなシリーズを選ぶといいでしょう。
シャッフル
シャッフルは、ぜひ大人に楽しんでほしい防災ゲームのひとつです。
一般的な防災ゲームの場合、「いかにして身を守るか」に重きを置いたテーマであることがほとんどですが、シャッフルに関しては状況に合わせた実践式の知識を身に着けることができるゲームです。
例えば、万が一水不足に陥ってしまった場合のために、ペットボトルでろ過器を作る方法を学べたり、災害に巻き込まれてしまったときに災害用ダイヤルを利用する方法などが学べます。
大人であっても、意外と知らない内容が多いため、とても役立つ防災ゲームといえます。
被災生活に役立つ防災知識を学びたいと考えているなら、シャッフルがおすすめです。
大人も楽しめる防災ゲームアプリ2選
防災ゲームの中には、スマホアプリとして展開されているものもあります。前項で触れたような「カードゲーム」とは異なり、一人であっても楽しめるのがゲームアプリの魅力です。また、いつでもどこでも、場所や時間を問わずに遊べるため、スマホを持っているなら一つはインストールしておくことをおすすめします。
具体的に、どのような防災ゲームがあるのか、さっそくチェックしていきましょう。
東京防災アプリ
大人も楽しめる防災ゲームアプリとして、まずご紹介するのが「東京防災アプリ」です。
東京防災アプリの内容はさまざまですが、クイズ形式で防災知識を身に着けていったり、アプリのマスコットキャラクターのアイテムを揃えていくゲームなど、魅力的なコンテンツが豊富です。
また、アプリの名前には「東京」とエリア名が限定されていますが、東京防災アプリは東京在住者以外にも役立つ情報ばかりです。
実際、防災アプリの中でも比較的利用者が多いアプリですので、いざというときのためにインストールしておくとよいでしょう。
ちなみに、東京防災アプリは無料でインストールできます。iPhone及びandroidいずれのスマホにも対応しているため、防災アプリを入れておきたいときには、ぜひ東京防災アプリを検討してみてはいかがでしょうか。
絶体絶命都市防災マニュアル
絶対絶命都市防災マニュアルは、サバイバルゲームのような感覚で防災について学べるアプリです。
危機管理ジャーナリストと消防局によってつくられたアプリであり、非常に本格的な内容に触れています。例えば、街中で巨大地震に巻き込まれてしまった場合の、脱出方法などに細かく触れています。家に帰宅するまでの行動や、連絡手段、火災現場を回避して避難するための方法など、実際に現場で活用できる防災知識ばかりです。
また、ゲームを進めていくときにゲットしたマニュアルは、後から自由に閲覧することができるため、コンプリートしていく楽しさも味わえます。ゲームを進めながら、新たな防災知識に触れられるのが絶体絶命都市防災マニュアルの魅力です。
サバイバル系のゲームや、脱出系のゲームなどのような「本格的なゲーム」が好きな方でも、絶体絶命都市防災マニュアルなら楽しめるでしょう。
なお、絶対絶命都市防災マニュアルは、定期的にコンテンツを追加しているため、長く楽しめるアプリでもあります。
楽しく学べる防災アクティビティ3選
より体験を通じて楽しく防災を学びたい方には、以下のアクティビティがおすすめです。
防災運動会
防災運動会は、楽しく体を動かしながら防災知識を学べる体験型アクティビティです。防災の5つのフェーズ「事前準備・災害発生・発生直後・避難生活・生活再建」に応じた競技を通じて、防災を体験していただけます。
例えば競技には、防災障害物リレーや防災借り物競争、大玉転がしならぬ瓦礫運びなどがあり、運動会ならではの種目を楽しみながら、役立つ防災知識が得られます。
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また、防災運動会は自宅でもオンラインで実施可能です。
おうち防災運動会は、家にいるからこそできる競技を通じて、防災知識を高めることができます。誰でも楽しく取り組める内容になっているため、家庭内で防災知識を共有する機会にもなります。
おうち防災運動会の資料ダウンロードはこちらまた、リアル・オンラインのどちらも、想定する災害発生時の場所や状況に合わせて競技をカスタマイズできるので、家族での参加や社内の避難訓練におすすめです。
防災謎解き
防災謎解きは、謎解きを通じて防災を学べるアクティビティです。謎を解いて防災に対する基本的な知識や心構えを学ぶ体験型アクティビティなので、学びを深く定着させることができます。
謎解き以外の要素も取り入れられており、スタッフによるフォロー体制も整っているため、参加者全員で楽しみながら取り組めます。
対面開催の場合、会議室でも実施可能です。オンライン開催のオンライン防災謎解きでは、独自開発のリモ謎システムによって快適に参加でき、謎解きの世界観をお楽しみいただけます。
防災謎解きの資料をダウンロードする防災コンセンサスゲーム
防災コンセンサスゲームは、災害時の対応をテーマに複数人で議論を行い、合意形成を体験するコンセンサスゲームです。首都直下型地震が発生し、帰宅困難になった状況で、どのように対処するべきかまずは個人ワークで考え、そのあとにチームで議論して最適解を導き出します。
防災士監修のリアルなストーリーや、プロのMCの進行によって、その世界観を楽しみながら、災害発生時の適切な対処・行動を学べるのが特徴です。
防災コンセンサスゲーム「帰宅困難サバイバル」の資料をダウンロードする子供も交えて楽しむのがおすすめ
防災ゲームをするなら、子供も交えて楽しんでみることをおすすめします。
防災について学ぶためとはいえ、ゲーム感覚で楽しめるものなので、子供も交えて遊ぶことで幼少期から防災意識を身に着けることができます。
楽しみながら学べる工夫が施された防災ゲームばかりなので、ゲームによっては幼児でも理解しながら進めていくことができます。
防災ゲームは貴重な「防災知識」を身に着けるいい機会となるので、家族みんなで遊んだり、友人や知人の子供たちも交えるなどして、ワイワイ楽しみながら防災知識に触れてみてください。
まとめ
日本に住んでいる以上、災害への対策および知識は必要不可欠です。しかし、ここで「防災知識は完璧」という方はほとんどいないでしょう。むしろ、「防災について学ばなければ…」と不安を感じている方が多いのではないでしょうか。
とはいえ、防災について学ぼうと思っても、難しい専門書や退屈な勉強会などでは、なかなか防災知識が頭に入らないかもしれません。
そんなときは、今回ご紹介したような「防災ゲーム」がおすすめです。子供から大人まで楽しめる防災ゲームが多いので、ぜひこれを機に防災ゲームにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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1993年生まれ。栃木県在住。一児のシングルマザーライター。Web媒体・紙媒体にて、ジャンルを問わず多くのメディアで執筆。BtoB向け記事の他、ママ目線でのコラム執筆も手掛ける。専門家や起業家などへの年間インタビュー数200人を目標に、パワフルに活動中。