いつ起こるか分からない災害に備えて、防災リュックを準備しておくことは大切です。しかし、防災リュックと一口にいっても種類はさまざま。サイズや容量、カラー、機能など、何をポイントに選べばよいのか迷ってしまう人もいるでしょう。
また、一人暮らしの場合は、一人ですべての防災グッズを持ち運ぶことを考慮しなければなりません。女性の場合は、追加で必要になる防災グッズもあります。
今回は、一人暮らしの女性に向けて、防災リュックの選び方と、用意しておきたい防災グッズについてお伝えします。
【一人暮らしの女性向け】防災リュックの選び方
防災リュックにはさまざまな種類があり、特徴も異なります。ここでは、サイズや機能に注目した選び方について見ていきましょう。
女性でも持ち運びやすいサイズを選ぶ
防災リュックのサイズ選びは、小さすぎず大きすぎないものを選ぶのがポイントです。一般的に、女性が持ち運びやすい防災リュックの重さは10kg程度まで、容量は30~45Lといわれています。
災害時は、防災リュックを背負って長時間移動する可能性があります。大きい防災リュックは、防災グッズがたくさん入るため重くなりやすく、持ち運びに体力を使います。一方、小さすぎる防災リュックは必要な防災グッズをすべて収納できない恐れがあります。
体格や体力によっても適したサイズが異なるので、無理なく持ち運べる防災リュックを選ぶことが大切です。
機能性の高い防災リュックを選ぶ
日本では、地震や津波、洪水、土砂災害、台風などあらゆる災害がおこります。また、雨のなか避難することもあるでしょう。どんな状況でも対応できるよう、防災リュックは防水性や撥水性、耐火性など、機能性の高いものを選ぶのがおすすめです。ただし、機能性を備えた防災リュックは、リュック自体が重くなりやすいため、持ち運びやすさも考慮して選びましょう。
反射板のついている防災リュックを選ぶ
災害時は、停電などにより街灯が消えてしまっている可能性があります。防災リュックに反射板がついていると、車のライトや懐中電灯などに反射して自身の存在に気付いてもらいやすく、事故や遭難時に自身の居場所を示すためにも役立ちます。
フロントストラップがついている防災リュック
防災リュックを背負って移動していると、リュックが肩からズレ落ちることがあります。フロントストラップがついている防災リュックは、胸の前でリュックを固定できるため、肩からリュックがズレ落ちる心配がありません。足場の悪い場所でも、防災リュックを固定したまま移動でき、安全性が高まります。
【一人暮らしの女性向け】防災リュックに入れておきたいグッズ12選
一人暮らしの女性が、防災リュックに備えておきたい防災グッズは次のようなものがあげられます。
1.水と食料 | 7.簡易(携帯)トイレ |
2.下着や着替え | 8.常備薬 |
3.モバイルバッテリー | 9.衛生用品 |
4.防災ラジオ | 10.ビニール袋 |
5.懐中電灯 | 11.応急処置グッズ |
6.ホイッスル | 12.防災ハンドブック |
それぞれを詳しく見ていきましょう。
1.水と食料
災害時は、避難所に行っても、状況によっては十分な水や食料がすぐに配給されないケースがあります。そのため、水と食料を用意しておくと安心です。生活に必要な水の量は、一人当たり1日3Lとされていますが、防災リュックで3Lの水を持ち運ぶとなると、重すぎて避難が遅れる恐れもあります。防災リュックには、水は最低でも500mlのペットボトルを2本、できれば4本用意しておくと安心です。 食料は、チョコレートやクッキーなどカロリーの高いものや、長期保存が可能なアルファ米や缶詰などを選びましょう。
水や食料以外にも、リュックに入れておくべき防災グッズがあるため、それらの重さを考えながら水と食料を用意するのがポイントです。
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2.下着や着替え
下着や着替えを1~2着用意しておくことも大切です。夏場は汗をかきやすいため、薄手で速乾性のある着替えや下着を用意しましょう。冬場は寒さに備える必要があります。分厚いセーターなどはかさばるため、薄手のものを数枚用意するのがおすすめ。着脱によって温度を調節できるため便利です。女性は、生理用にサニタリーショーツを用意しておくと安心でしょう。
3.モバイルバッテリー
スマホは災害時に情報を集める際に必要なアイテムです。しかし、スマホの充電が切れてしまうと、情報を得ることが難しくなります。そのため、スマホの節電方法を知るのと同時に、モバイルバッテリーを用意しておくと安心です。
4.防災ラジオ
災害時は、情報を得ることが身を守ることに繋がります。平時は、多くの人がスマホなどで情報を得ていますが、災害時には充電が切れてしまったり電波がなかったりするため、いつものように情報収集ができるとは限りません。そのため、ネット環境がなくても情報収集ができる防災ラジオがあると安心です。
防災ラジオには、乾電池式や太陽光で充電できるソーラータイプなどさまざまなものがあります。懐中電灯として使えるものや充電できるものもあるため、ニーズに合わせて必要な機能を選びましょう。
5.懐中電灯
懐中電灯は、暗闇のなかで移動する際に役立つだけでなく、夜間に避難所のトイレを利用するときにも役立つ、移動や避難生活を送るうえでの必須アイテムです。乾電池を使うタイプの懐中電灯は、予備の電池も用意しておきましょう。
6.ホイッスル
ホイッスルは自身の存在を知らせるために持っておきたいグッズです。建物の崩壊などで、閉じ込められた時に助けを求める際に必要になることに加えて、避難所での防犯対策としても活用できます。
ホイッスルはすぐに取り出せる場所に保管するのがポイント。小さくコンパクトなので、リュックの表面ポケットに収納しておきましょう。
7.簡易(携帯)トイレ
トイレパニックという言葉をご存じでしょうか。災害時の断水によって水が流れなくなったトイレは、あっという間に汚物の山になり、「トイレに行きたくてもいけない」という事態が起こります。「大抵の避難所にはトイレがあるし、簡易トイレは必要ないのでは?」と考える人もいるかもしれません。しかし、避難所では、通常より多くの人が生活するため混みあうこともあり、トイレを使いたい時に使えない場合があります。
簡易トイレを持っていると、設置する場所を確保できれば、いつでもトイレを利用できます。トイレに行かないために水や食事を控えるといったことも起こりにくくなるため、脱水や体力低下などのリスクも軽減できます。
8.常備薬
頭痛薬や胃薬といった常備薬を用意しておくと、災害時も安心です。片頭痛や胃痛、生理痛などを起こしやすい女性は、使い慣れている常備薬を防災リュックにいれておきましょう。災害時は、環境変化によってストレスを受けやすいもの。普段は健康で風邪をひきにくい人でも、災害時は通常の生活とは異なるため、体調を崩してしまうかもしれません。念のため、風邪薬や頭痛薬などを用意しておきましょう。
9.衛生用品
災害時に生理がはじまることがあります。避難所にも衛生用品は備蓄されていますが、欲しい時に確保できるとは限りません。ドラックストアやスーパーが営業を再開する時期もわからないため、防災リュックに生理用品を数日分用意しておくと安心です。
また、災害時はなかなか着替えができなかったり、下着を干す場所がなかったりするケースもあります。生理用品とあわせて、「おりものシート」を準備しておくと、下着を替えられないときも、おりものシートを交換することでストレスが軽減されるでしょう。
10.ビニール袋
ビニール袋はさまざまな場面で活用できる便利グッズです。汚れたものを入れたり、スマホや洋服などが濡れないように保管できたりします。耐熱性の食品用ビニール袋であれば、食材を入れて湯銭調理をすることも可能です。防災リュックの空いたスペースに収納できるので、防災グッズとして何枚か用意しておきましょう。
11.応急処置グッズ
災害時は建物が崩壊したなかを歩いたり、救助を手伝ったり、がれきの撤去をしたりする可能性があります。さまざまな危険と隣り合わせになる可能性があるため、ケガをした時に備えて最低限の応急処置ができるように準備しておきましょう。包帯や消毒液、絆創膏などの応急処置グッズを用意しておくと、いざという時に役立ちます。
12.防災ハンドブック
防災ハンドブックとは、地域の防災情報が網羅されている冊子です。洪水や土砂災害が起こりやすいエリアや避難所の位置、災害時の注意点など、あらゆる情報が記載されています。住まいの地域の防災ハンドブックを用意し、災害に備えましょう。地域によっては無料でダウンロードできるサイトが用意されています。
まとめ
防災リュックは、自分の体に合った、持ち出しやすいものを一つ用意しておくと安心です。玄関の近くに保管して、いつでも持ち出せるようにしておきましょう。防災リュックのなかには、既に防災グッズとセットになって販売されているものがあります。人それぞれ用意したい防災グッズが異なるので、必要なものをリストアップして防災リュックを作ってみましょう。
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