地域の防災力を高めるためには、自治体での取り組みはもちろん、住民の防災意識を高めて地域一丸となって防災活動に取り組まなければなりません。
とはいえ、「自主防災活動として具体的になにをしたらいいの?」「防災活動を通じて自治体の防災力を高めたい」といった疑問を抱えている方もいることでしょう。
そこで本記事では、自主防災活動として自治体で取り組むべき内容から、住民が楽しく防災意識を高められるイベントの事例まで詳しく紹介していきます。
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地域の「防災力」を高めるためには
地域の防災力を高めるためには、自治体の防災担当者だけでなく、住民一人ひとりが防災活動に関わり、地域全体での自主防災体制を築き上げる必要があります。 また防災対策では平常時の備えも肝心です。最低でも下記の項目は自治体で確認し、住民との間で共有しておくといいでしょう。
- 防災グッズの完備
- 地域の避難場所の確認
- 災害時における自治体での役割分担
これらの項目を地域で共有しておくことで、災害時でも落ち着いて対応しやすくなります。災害時には、避難の呼びかけや避難状況の確認などやるべきことが多く、また想定外の出来事によってパニック状態に陥る可能性もあるため、日頃から緊急事態を想定した動きを確認しておくことが大切です。
自主防災活動として自治体ですべきこと
ここからは、自主防災活動として自治体でできる取り組みをご紹介します。具体的な取り組みとしては、おもに下記の4つが挙げられます。
- 防災マニュアルの作成
- 防災訓練
- 防災イベント
- 防災マップの作成と共有
それぞれの取り組みをかんたんに解説していきます。
防災マニュアルの作成
災害が発生したとき、迷わず迅速な対応ができるように「行動規範・役割分担」は事前にマニュアル化させておくことが重要です。自主防災活動における自治体の役割分担は、おもに下記の5つです。
- 全体統括&指揮
- 負傷者の救護
- 住民の避難誘導
- 初期消火および防災設備の使用
- 被害状況の伝達および各行政機関への連絡
災害時はその場の判断が遅れると、取り返しのつかない事態に陥る可能性も十分に考えられます。したがって、防災マニュアルではあらゆる状況を想定し、災害時のアクションを具体化させておくことが大切です。また、防災マニュアルは作成するだけでなく、住民参加型の防災訓練を行い、その都度見直して改善していく必要があります。
防災訓練
自主防災活動の一環として、「防災訓練」は非常に効果的です。防災訓練といえば学校行事の定番ですが、最近は企業や自治体での実施も増えてきました。実際に防災訓練を行うことで、災害時にどのように動くのかを把握でき、緊急事態においても円滑に対応できます。
防災訓練を実施する際は、「いかに迅速に判断できるか」や「現段階における防災対策の不備を見つけ改善する」といった部分に着目すると、より有意義な防災訓練になりますよ。
防災イベント
防災について関心を持ってもらうために欠かせない活動が「防災イベント」です。子どもから大人まで、気軽に楽しめる内容の防災イベントを企画することで、参加までのハードルが下がり、楽しみながら防災について学べます。
防災を楽しく学ぼう!面白いイベントやゲームを紹介
防災マップの作成と共有
防災マップを作成することで、その地域で想定される災害リスクを可視化できます。
防災マップには、災害時に被害が想定される地域や危険場所の特定だけでなく、避難場所や避難ルートも記載しておくといいでしょう。
防災マップを住民と共有しておけば、緊急時でも冷静に対処しやすくなります。定期的に住民からの意見も反映させて、より完成度の高い防災マップへとブラッシュアップするようにしましょう。
おすすめの防災イベントを紹介
株式会社IKUSAでは、「自分で助かる、他人を助ける人をゼロから1へ」をビジョンに『あそび防災プロジェクト』を行っています。
子どもから大人まで楽しく参加できるイベントにすることで、防災イベント参加までのハードルを下げ、「やらないと」から「やってみたい」を実現させる体験を提供しています。
IKUSAが提供している防災イベントの中でも、代表的なイベントはおもに下記の3つです。
- 防災運動会
- おうち防災運動会
- 防災ヒーロー入団試験
自治体の防災イベントをはじめとし、チームビルディングも兼ねた企業の防災イベントや 商業施設での防災イベントなど、さまざまな場面で活用が可能です。
防災運動会
防災運動会では、体を動かしてみんなで楽しみながらも、防災に関する知識や知恵を身につけ、自分で助かる・他人を助けることの大切さを学べます。
防災を5つのフェーズ「事前準備/災害発生/発生直後/避難生活/生活再建」に分け、それぞれに応じたレクリエーションを実施。老若男女どんな方でも楽しみながら防災の知識を学べます。 また防災運動会では、地域や周辺環境を考慮して競技をカスタマイズできるのも特徴です。
穴吹エンタープライズ株式会社様には、社内の防災意識啓発の目的として防災運動会をご利用いただきました。
「防災クイズラリー」や「防災借り物競争」などの種目を通し、「防災について考えるきっかけができた」とのお声をいただきました。
詳しい実施内容は参加者様のアンケート結果はこちらをご覧ください。
楽しくて役に立つ!防災運動会のアンケート結果を大公開防災運動会の資料ダウンロードはこちら
おうち防災運動会
おうち防災運動会は、オンラインで自宅にいながら防災を体験できる新しい防災アクティビティです。
自宅にいる時間が増えた今だからこそ、身近なところで見直すべき防災のポイントをしっかり押さえつつ、オンラインならではといった要素も交えながら本格的な防災体験が可能です。
「地域で防災イベントを実施したいけど、コロナの影響で屋外イベントに人を集めにくい」という悩みも、おうち防災運動会なら解決できます。普段は話し合う機会が少ない「防災」について、家族で一緒になって楽しく防災知識を共有してみてはいかがでしょうか。
過去には、兵庫県西宮市様でおうち防災運動会を実施しました。
参加者の公募枠はすぐに定員が埋まるほどの人気で、子供から大人まで、皆さん楽しく防災を学んでいらっしゃいました。
オンラインで防災を学ぼう!西宮市「おうち防災運動会」開催レポートおうち防災運動会の資料ダウンロードはこちら
防災ヒーロー入団試験
防災ヒーロー入団試験は、子供向けのワークショップ型イベントです。
参加者は「防災ヒーロー」になるべく、防災にまつわる様々なミッションに挑戦します。
消火器の的あてや新聞紙を使ったスリッパづくり、防災の間違い探しなど、ミッションの種類は様々。楽しくブースを回りながら、防災を知るためのきっかけを作れます。
ショッピングモール「アリオ上尾」様での開催実績はこちらをご覧ください。
商業施設で防災体験!『防災ヒーロー入団試験inアリオ上尾』開催レポート
自主防災活動を運営していく上で注意すべきポイント
自主防災活動をより効果的に運営していくために、次の2点は必ず押さえておきましょう。
- 活動における目的や意義を明確にしておく
- 楽しく取り組めるような工夫をする
活動における目的や意義を明確にしておく
自主防災活動は一度やったら終わりではなく、長期的に計画し実行していかなくてはなりません。なんとなく取り組むのではなく、取り組みごとに明確な目的をもってのぞみましょう。そのほうが参加者の当事者意識も高まるので、改善点を見つけやすくなります。
楽しく取り組めるような工夫をする
自主防災活動は自治体だけでなく、より多くの地域の住民に参加してもらい防災意識を高めてもらう必要があります。そのためには、子どもから大人まで自主的に参加できるような「楽しいイベント」を企画することが大切です。
防災活動を「やらないと」から「やってみたい」と思わせられるような工夫があると、自然と住民の防災意識を高め、防災活動を前向きに取り組めますよ。
まとめ
株式会社IKUSAでは、『あそび防災プロジェクト』を運営しております。「遊び」という誰もが参加しやすく、行きたくなるような楽しい体験を通じて、防災にあまり興味がない方にも防災を知ってもらうきっかけづくりを支援します。
本記事を読んで、自主防災活動の一環として住民も楽しく参加できる防災イベントの企画を検討している方は、お気軽にご連絡ください。
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2000年生まれの文章家。Webライターとして複数のメディアで執筆しながら、自身のブログ『ボクユメnote』にて「副業・キャリアアップ術」を発信中。趣味は読書と筋トレ。愛読書は『7つの習慣』
「やらないと」から「やってみたい」と思える防災へ。防災を楽しく学べるイベント「あそび防災プロジェクト」の発案者。防災運動会をはじめとした様々なサービスを考案。企業や自治体、商業施設での防災イベントの実施や、「世界防災フォーラム2019」「防災アイディアソン BOSAI Startups in Japan」へ登壇。「あそび防災プロジェクト」は2020年グッドデザイン賞を獲得した。