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企業こそ実践すべき!防災訓練の必要性や事例

粕谷麻衣 粕谷麻衣
企業こそ実践すべき!防災訓練の必要性や事例

「防災訓練」というと、どのようなイメージがあるでしょうか。

「小学校などの教育現場で実施すること」「消防署などが行うもの」といったイメージがあると思います。

確かに、教育現場や地域での防災訓練は必要不可欠です。しかし、それらと同じく防災訓練が必要とされる場所はほかにもあります。それが「企業」です。

日本は災害大国と呼ばれるほど、さまざまな災害に悩まされやすい国です。災害による被害は家庭や教育現場だけではなく、「企業」も同様でしょう。むしろ、自分のことだけではなく、「従業員」「会社」など、守らなければならない部分が多い企業こそ、防災訓練が必要であるといえます。

そこで、今回は企業における防災訓練の必要性や、事例についてご紹介します。

企業における防災訓練の必要性

なぜ、企業には防災訓練が必要なのでしょうか。まずは、企業における防災訓練の必要性について、理解を深めていきましょう。

社員及び顧客の命を守るために必要

企業が防災訓練を実施すべき理由のまず一つとして挙げられるのが、「命を守るため」です。企業には、社員や顧客の命を守る責任があるのです。

勤務時間中に大規模な災害が発生した場合、社内には多くの社員及び顧客がいるでしょう。そのような中、「何をすれば良いかわからない」という状況に陥りパニックになってしまうと、本来救えたはずの命も救えなくなってしまいます。

企業にとって、従業員や顧客を守ることは必要不可欠です。そのためには、定期的に、あらゆる場面を想定した防災訓練を実施し、全社員が「災害時の対応」をしっかりと頭に入れておく必要があります。

事業継続のためにも重要

企業にとって防災訓練が必要な理由には、「事業継続」が大きく関わっています。

大規模な災害が発生すると、企業が壊滅的な事態に陥る可能性があるものです。場合によっては、復旧が不可能なほどの被害を受けることもあるでしょう。

しかし、防災訓練を実施しておくことで、企業を守れる可能性はぐっと高くなります。防災訓練は、災害発生時の「従業員の適切な対応・判断」を促す訓練であり、被害を最小限に抑えることができるからです。

過去の大規模災害を見てみると、被災によって事業の廃業を余儀なくされたケースや、倒産に追い込まれた企業が存在します。しかし、一方で定期的に避難訓練を実施していた企業の中には、大規模な災害に見舞われたにも関わらず、災害後も事業を継続できている事例があるのです。そのうえ、日ごろから防災訓練を実施していたことにより、想定よりもはるかに早く事業の復旧も実現した企業も存在します。

防災訓練が企業にとって重要な取り組みであることは間違いないといえるでしょう。

顧客への損害を回避しなければならない

災害が発生したとき、損害を回避するためにも企業は防災訓練を実施する必要があります。

被災による損害は、企業にとって大きなダメージです。しかし、損害を受けるのは必ずしも自社だけとは限りません。大切な「顧客」にも損害が及ぶ可能性があるのです。

例えば「必要な納品物を納品できない」「委託された業務を遂行できない」などは大きなリスクといえます。

顧客に損害が及んでしまうといった状況は、ビジネス上最大限回避しなければならないことといえます。今後の関係性を考慮しても、顧客への損害回避は重要でしょう。

顧客への損害を回避するためには、「企業の防災訓練」が重要です。防災訓練を実施して、事業の復帰を速やかに進める、スピーディーに顧客に連絡をするなど、深刻な被害に遭っても顧客の存在を忘れてはなりません。

企業の防災訓練は、自社はもちろんのこと、顧客を守るためにも必要な取り組みですj

企業が実施すべき防災訓練の例

企業が防災訓練を実施するにあたり、気になるのが「どのような訓練を行えばよいのか」ではないでしょうか。

一口に「防災訓練」といっても、さまざまなものがあります。

ここからは、企業が実践すべき防災訓練について解説しますので、自社の状況と照らし合わせながら、検討してみてください。

消火訓練

企業が実践すべき防災訓練の例として、まず挙げられるのが「消火訓練」です。。

実際、大規模な地震が発生すると、家庭のみならず企業や店舗などで火災が発生する事例が起きています。地震そのものよりも、地震の後に発生した火事による被害の方が大きかったというケースもあります。例えば、1932年に発生した関東大震災では、105000人以上の死者・行方不明者が発生しましたが、そのうち、火災による死者は92000人弱とされています。(参考:人的被害の9割が東京・横浜に集中 : 関東大震災を振り返る|nippon.com

万が一の火災リスクを考慮し、消火訓練を行う必要があるのです。

消火訓練では、「消火器の使い方」「具体的な消化方法」「消火時の注意点」などを肌で覚えることができます。単純にテキストで読むだけでも理解できることはありますが、実際に消火活動を経験することで、スムーズに立ち回れるようになるでしょう。

消火器を扱ったことがないという方は意外にも多いので、これを機に防災訓練として消火活動を取り入れてみてください。

シナリオあり・シナリオなしでの避難訓練

防災訓練の定番である「避難訓練」は、企業に適した内容で実施することが大切です。

企業の避難訓練は、一般的に「シナリオあり」「シナリオなし」の2パターンがあります。シナリオありの避難訓練は、あらかじめ想定される災害や被災時の対応などを社員に共有しておき、指示があった通りに動くことが目標です。

一方、シナリオなしの避難訓練は、「どのような災害を想定するのか」「誰がどんな対応をするのか」などを一切共有せず、現場で対応を考えていく避難訓練のことです。

シナリオありの防災訓練は、現場の立ち回りを覚えたり、訓練に慣れていくためにも必要です。しかし、実際の災害時はシナリオ通りに進まないことも多いもの。実際の状況を想定して定期的にシナリオなしの避難訓練も取り入れ、現場に判断や対応を任せてみることも大切です。

救出訓練

救出訓練は、転倒したオフィス家具などの下敷きになってしまったり、倒壊した建物の中に取り残されてしまったりした社員を救出するための訓練です。

これまで、国内では大きな災害が何度も発生しました。そして、倒壊した建物や転倒した家具などにより、避難が遅れてしまったという声は多かったといわれています。

逃げ遅れは命に関わる深刻な問題であるため、万が一のときには、従業員同士で協力しながら救出作業を試みる必要があります。

とはいえ、救出作業はやみくもに行ってもなかなかうまくいかないもの。最悪の場合、救出しようとした方の避難も遅れてしまうリスクがあります。こうした状況を回避するためには、救出訓練が必要です。

適切な救出方法、シーンごとの必要な対応などを理解し、救出する側も救出される側もできる限り安全に進められるよう訓練しておきましょう。

応急救護訓練

応急救護訓練は、災害によってケガをしてしまった方の手当てをしたり、処置をしたりするためにも必要な訓練です。

災害時はどのようなケガを負うかは誰にも分かりません。だからこそ、応急救護訓練であらかじめ必要な救護について学ぶ必要があります。例えば「AEDの使い方」を学ぶことや、人工呼吸や心臓マッサージなどの正しい方法を身に付けることなどは、災害における応急救護訓練で重要視される部分です。

避難訓練を実施していても、全従業員・顧客が速やかに避難完了できるとは限りません。ケガ人が発生した場合に備えて、従業員一人一人がお互いに助け合えるように、「応急救護訓練」を実施することをおすすめします。

帰宅計画の立案

災害が発生した際、大きな問題となるのが「従業員の帰宅」についてです。

被災状況によっては、出社していた社員を帰宅させるべきか、ひとまず会社に残しておくべきか悩むことが少なくありません。むやみに帰宅させるとかえって危険な場合がありますし、かといって会社に残しておくことで混乱が大きくなることも考えられます。

帰宅について、どのような判断を下すべきかは、あらかじめ「帰宅計画」を立てておくことが大切です。どのような状況であれば帰宅させないほうがいいのか、どの程度の被害であれば帰宅させるべきかはあらかじめ、さまざまなシーンを想定して計画する必要があります。

また、「帰宅させない」といった選択をした場合に備えて、社内で過ごすシミュレーションとして訓練することも重要でしょう。

帰宅計画は従業員の生活やその家族にも影響することですから、適切に判断できるよう慎重に計画してください。

情報収集訓練

地震や水害など、災害が発生した際に最も大きな課題となるのが「情報収集」です。

災害が発生すると電気が止まってしまうことが多いうえに、電話回線が込み合い外部との連絡が難しくなることがほとんどです。

そんな中であっても、被害の全体像を知るためには情報収集をしなければなりません。災害時に必要な情報は「従業員の安否」「地域の被災状況」「今後想定される災害」「顧客の状況」などです。

どのように情報収集するのか、誰が担当するのかなどを明確にしておき、被災時を想定して繰り返し訓練を行いましょう。

企業の防災訓練のシナリオを作成するポイント

企業が防災訓練を行うにあたり、「シナリオ」はどのように作成すべきか悩むことが多いです。

そこで、ここからは、企業の防災訓練のシナリオを作成するポイントについて、詳しく解説します。

地域から見た「想定される災害」を設定する

企業が防災訓練のためのシナリオを作成するなら、まずは地域から見た想定災害を設定しましょう。

地域によって想定される災害には違いがあります。「水害が多い地域」「地震が起きたら被害が大きい地域」など、地域ごとに異なる問題があるものです。

一般的な防災対策を実施することも大切ですが、まずは地域面から見た「想定される災害」を前提として、シナリオを作成しましょう。

災害から想定できる被害を明確にする

想定される災害を設定したら「どの程度の規模の被害があるか」を明確にします。

例えば、「            水害が想定できる地域」であれば、「最大でどの程度の被害があるのか」「被害を最小限にするためにはどの程度の対策が必要なのか」などに着目してシナリオを作成することが大切です。

被害を想定することは、事業の復旧スケジュールにも関わりますので、想定される被害規模を明確にしましょう。

訓練における「ゴール」を明確にする

防災訓練のシナリオを作成する際には「ゴール」とするポイントを決めなければなりません。
企業によっては「防災訓練を実施すること」をゴールとしていることもありますが、それではせっかくの訓練の効果が半減してしまう可能性があります。

防災訓練はあくまでも「災害時への備え」であり、現場で適切に動けるようにするためにも重要です。そのため、防災訓練の実施そのものをゴールとしてしまうと、課題や改善点が見えにくくなってしまいます。

具体的に「制限時間内に一定の対応をできるようにする」「全従業員が必要な対応を理解する」など、ゴールを明確にしてシナリオ作りを進めてください。

シナリオなしの訓練も定期的に取り入れる

防災訓練では、シナリオを作成した訓練が多い傾向にありますが、定期的に「シナリオなし」も取り入れることが大切です。

シナリオなしの防災訓練は、最も災害時の状況に近い内容です。あらかじめ情報を共有せずに防災訓練を実施したほうが個々の判断力や行動力、対応力の向上にもつながるでしょう。

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まとめ

企業にとって、防災訓練は「会社の存続」に関わる重要な取り組みです。特に、日本は災害が多く、いつどのようなリスクにさらされるか分からないといえます。

だからこそ、企業は防災対策を徹底する必要があるのです。しかし、現状としてはまだまだ防災訓練が不足している状況でもあります。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、企業にとって必要な取り組みをイメージしてみてください。

粕谷麻衣
この記事を書いた人
粕谷麻衣

1993年生まれ。栃木県在住。一児のシングルマザーライター。Web媒体・紙媒体にて、ジャンルを問わず多くのメディアで執筆。BtoB向け記事の他、ママ目線でのコラム執筆も手掛ける。専門家や起業家などへの年間インタビュー数200人を目標に、パワフルに活動中。

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